2012年から発売されているモデルSとX(Xは2016年)の大きなメリットの一つ、簡単に高電圧バッテリー交換が可能なのです。設備さえあれば1分半ほどで交換可能。 以下2013年のテスラのイベントにて。
モデル3とYのバッテリーは簡単な交換式ではありません 。その分軽量化とシャシー性能が高められており、従来の18650電池よりも高性能で信頼性の高い新型の2170電池により長寿命となっており、更に冷却性にも優れています。羨ましい。 (テスラのバッテリー冷却システムに関してはこちらが分かりやすいです)
テスラ全車、高電圧バッテリーとモーターは保証が8年間あります。
モデルSとXのバッテリー劣化やバッテリートラブル、エラーなどにより高電圧バッテリーを交換する事例は海外では珍しくはありません。ただし重量が500kg弱ありますのでそれなりの設備も必要ですが、国内にも3か所(戸塚、大阪、名古屋)あるテスラのサービスセンターなら交換可能です。
そんな中で、国内でもバッテリーエラーによる交換事例などが出てきました。
例えば2015年製モデルSのP85Dをお乗りの方がバッテリーのエラーで先日90バッテリーに交換となりP90Dになったお話しなど。これも羨ましいですね☺
以下、最近の海外の事例なのですが、2013年P85+が、保証により無償で新しいバッテリーに交換した際に、今までなかった新しい品番のバッテリーに交換されたとのことで話題に上がっていますので紹介します。
https://electrek.co/2020/01/14/tesla-new-85-kwh-pack-for-the-model-s-but/#disqus_thread
https://teslamotorsclub.com/tmc/threads/new-85kwh-battery-for-my-2013-p85.181716/
一見するとただの85バッテリーなのですが、、350Vになっています!
85kWh / 350v この85バッテリーによる航続可能距離は以下とのこと。本来の初期型85の発売時から10~15%ほど航続距離が伸びていると思います。パフォーマンスも向上したとか。軽量化の恩恵も受けているかも知れません。
標準値@ 100%= 289マイル(iOSテスラアプリ)=465km
定格値@ 100%= 333マイル(iOS テスラアプリ ) =536km
このバッテリー、推測の域を出ませんが、恐らく以下の仕様と思われます。
現在 モデルSとXで唯一生産されている100kWh版の16モジュールから2モジュール減らした14モジュールの仕様のため、本来の400Vから350Vになったという訳なのですね。
私のモデルS70D(60/75含む)は、85、90、100kWhの16モジュールの400Vに対して、14モジュールの350Vです。
このバッテリーの実際の容量は計算上87.5kWhと、ほぼ90kWh近い容量。
従来型の2012年初期からの85kWhや2015年後半からの90kWhと、2016年後半に登場した100kWhの違いは、少し電池が高密度になったことと、冷却系が強化されたことによる充電速度の速さがありますが、これらは非常に大きなメリットとなります。(テスラのバッテリー冷却システムに関してはこちらが分かりやすいです)
これはEVならではですね。リチウムイオンバッテリーの価格は年々安価になり容量もアップしていきどんどん進化しています。保証期間の8年内にそれは全く別次元のバッテリーになっている可能性もあります。
EVにとってバッテリーとはエンジンのようなもので、その要であるバッテリー容量はエンジンで言う排気量や最高出力と同じくらい性能を左右するものです。容量が大きければ大きいほど一気に出力できる電力が大きくなるのがその理由ですね。
国内の場合は車検証の重量と大きく異なる場合は改造申請が必要ですが、同じ重量でバッテリー交換するとすれば、当然年数が経つほど大きな容量のバッテリーになっていくということです。
私の70バッテリーも、この新85バッテリーや、そもそも旧来の18650電池の生産終了により2170電池に置き換わり、パフォーマンス向上と航続距離の向上を夢見ながら、、淡い期待を思い描きながら、、日々大切にしていこうと思う所存でございます🤣
また、テスラ初期型ロードスターのように 保証切れの車両にも 有償でバッテリーアップグレードのサービスなども今後行ってくれると嬉しいですね。バッテリー交換により新車を超えるパフォーマンスとなるはずです。
このような際に懸念されるバッテリー交換により古くなったバッテリーの使い道として、テスラ用は元々高価な高容量セルを使用しているため、それほど高性能を必要としない発電用パワーパックや、家庭用バッテリーなどへの転用やリサイクルを行っているものと推測されます。
モデルS、X、3、古くても新しくてもこの先所有してワクワクする車ということに変わりはありません。これからの電池の進化とテスラの未来が楽しみですね。
こちらによれば2015年8月製造 70kWh v2